
植物の生育を助ける、緑化フェンス
江東区は、東京都東部を流れる隅田川の東に位置します。江東区役所では、環境対策の一環として、区役所内の駐車場の一部を緑化。通常のアスファルト舗装ではなく、芝生や枕木の舗装など、環境に配慮した8つのモデルタイプを取り入れて、緑あふれる駐車場を整備しました。夏季の路面温度上昇を低減することで、ヒートアイランド現象の緩和が期待されています。
TOEXでは、緑化駐車場から区庁舎へ向かうスロープと階段に防護柵と手すりを、駐車場入口に案内サインを納品しました。今回のオーダーは、“緑化を取り入れた歩きやすいスロープと階段”です。

緑化駐車場を整備した江東区役所

スロープと階段
メッシュで植物を這わせる防護柵
スロープに設置したアルミ防護柵「GI」は、植物を這わせるためメッシュパネルをはめ込んだ特注品です。規格では縦格子の柵ですが、ここでは柱と枠のみを使用し、そこへオリジナルのステンレスメッシュパネルをはめこんで仕上げています。以前にも同区役所の現場でメッシュフェンスを使ったのですが、その際もっと細かい目だったためツルが絡みにくかった経緯があり、今回は大きめの100mmピッチのパネルを作りました。まだ植物は小さいですが上手くメッシュに絡んで伸びています。生長すればさわやかな緑のフェンスが誕生するでしょう。

高さが一定の手すりで移動しやすく

また、スロープは、車椅子の方、ベビーカーを押すママなど、階段を使えない方が安心して移動できるよう、手すりの高さを勾配に合わせることが条件でした。そのためスロープの低い位置では、コンクリート壁にブラケットを留めた壁づけ仕様の手すりに、スロープの高い位置では、フェンスの柱にブラケットを取り付けた手すりにしています。こうして、手すりが常にグランドレベルから800mmの位置になるよう配置してあるので、歩行の自然な動作に合う手すりの高さになっています。
手すりを取り付ける柱の穴位置は全部変わってくるので、正確な実測をすることが必要です。それを図面に描きおこして、工場で柱一本一本に穴加工を施します。また、スムーズに手すりをつかむ為に溶接が必要な箇所があり、径40mmのアルミパイプを使って美しくなめらかに納めました。パッと見には気づきませんが、ちょっとした工夫で、利用者に使いやすいスロープになっています。

荷物がひっかからない手すりの終わり


江東区では以前から「福祉のまちづくり」に力を注いでいます。そのため、手すりについても細かな配慮をしています。階段手すりの「サポートレール3型」は、手すりの終わりが江東区のオリジナル仕様になっています。規格では、SエンドとRエンドを用意していますが、ここでは柱に連結して終わる仕様としています。これは、手すりに服の袖を引っかけて転倒しないよう、未然に事故を防ぐ配慮です。規格の三次元ブラケットを加工して作った丸い端部エンドは、握りやすく、ぶつかっても怪我をしにくいという特徴もあります。ちょっとした心配りで、さらにやさしい手すりになっています。
ここで紹介した特注品は、どれも小さな特注です。まったく新しいデザインでものをつくることもできますが、規格品を利用してひと工夫することで、コストを抑えて、現場の要望に応えることが可能になります。ぜひ、皆様のご要望をお聞かせください。


